「ネットワークメディアとグローバルコミュニケーション」2(4):日本語翻訳巻頭語と論文要旨

发布者:李晓蒙发布时间:2024-01-10浏览次数:10

訳者:軍(シュイ クン)、侯小天(コウショウテン)、王港(ワン コウ)、姚晨(ヨウ シン)、趙穎新(チョウ エイシン)、陳昕(チン キン)、金婕(キン ショウ)、曾焕濡(ソウカンジュ)

 

 

Editorial Essay

エディトリアルエッセイ

 

 

Global Journal Publishing, Soft Power, Italian Americans and Social Media Visual Impact

グローバル・ジャーナル出版、ソフトパワー、イタリア系アメリカ人、ソーシャルメディアの視覚的インパクト

Louisa Ha

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0058

 

 学術ジャーナル出版は、学術と知識のグローバルなコミュニケーションにとって極めて重要な役割を担っている。しかし、コミュニケーション学という分野は、その重要性にもかかわらず、世界中の多様な声を網羅するという点では著しく遅れている。本誌はこの冬号では、グローバルな学術出版におけるグローバル・サウスとグローバル・ノースとの対話を促進するため、今年本誌のとった重要なイニシアチブを紹介する。

72日に上海外国語大学で開催されたジャーナル編集者フォーラムがわれわれの努力の表れであった。フォーラムでは欧米の6誌のジャーナル編集者が、中国の主要なコミュニケーションジャーナルの編集者と協力し、グローバル・ノースとグローバル・サウス間の学術普及の強化について討議し、それぞれのジャーナルにおける実践と可能性に光を当てることを目的としていた。このような背景のもと、Ke Guo共同編集長は共著者のHui Zhouとともに、「グローバルな知識への道:国際出版に関する中国人学者のレビュー(Path to Global Knowledge: Review of Chinese Scholars on International Publishing)」と題する招待講演を寄稿した。彼らの研究は、中国の研究データベースCNKIでの中国学者がどのように国際ジャーナル出版の課題を乗り越えているかを掘り下げている。この論文は、世界中の研究者のための公平なプラットフォームを確立しつつ、研究の質を高めるために重要な学者間の議論を刺激することを目的とし、本号の先頭に立つものである。

 しかし、国際ジャーナル出版という課題は、中国の学者だけが直面しているわけではなく、グローバル・サウスの学者にも及んでいる。Naiza ComelFrancisco Paulo Jamil MarquesLuiz Otavio Prendin CostaChirlei Kohlsand Maíra Orsoによって著された研究論文「コミュニケーション・ジャーナルの『エリート』をナビゲートするのは誰か?トップランク出版物におけるBRICS大学の参加(Who Navigates the ‘Elite’ of Communication Journals? The participation of BRICS Universities in Top-Ranked Publications)は、BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の大学がどのようにトップランクコミュニケーション・ジャーナル出版をナビゲートしているかを綿密に記録している。この論文は成功のためにはパートナーシップの役割が極めて重要であること、これらの国々でこのプロセスに効果的に関与できているのは選ばれた少数のエリート大学だけであることなどを強調している。

Shudipta Sharmaの論文「スクリーンからソフトパワーへ:バングラデシュにおけるトルコドラマ魅力の高まり」は、絶大な人気を誇るトルコのテレビシリーズ「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜(The Magnificent Century)」のベンガル語吹き替え版チャンネルにおけるFacebookYouTubeのコメント内のレトリックを分析している。スルタン・スレイマン率いるオスマン帝国の歴史的壮大さを思い起こさせることで、自らをイスラム世界のリーダーとして位置づけ、イスラム諸国にアピールしようとするトルコの試みを解明している。

 ソーシャルメディアにおけるエスニック・マイノリティに関する多くの研究が有色人種に焦点を当てている一方で、Stephanie LongoAndrea Towers Scottの論文「ハッシュタグとヘリテージ:インスタグラムにおける#italianamericanの使用」は、ヨーロッパからの移民、特にアメリカにおけるイタリア系アメリカ人に光を当てている。インスタグラムで特定のエスニックグループのハッシュタグ「#italianamerican」を使用することで、このコミュニティがどのようにデジタル・ネイバーフッドを確立し、エスニック・アイデンティティ、文化、遺産を誇らしげに見せているかを紹介している。

 ビジュアルコンテンツは、フェイスブックやインスタグラムのようなソーシャルメディアプラットフォームで極めて重要な役割を果たしている。Elina KoutromanouCatherine SotirakouConstantinos Mourlasは、計算分析、顔認識ツール、機械学習モデルを利用し、2020年から2021年にかけてインスタグラムとフェイスブックに投稿された12の子ども関連の非政府組織からの4,144の投稿における多様な視覚的要素がもたらす影響を調査した。その結果、人の存在や、喜びや穏やかさといった感情が、これらの投稿に対する「いいね!」「シェア」「返信」に大きく影響していることがわかった。

 本号では、中央アジア(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン)に焦点を当て、Rashad Mammadovによるオンライン・メディア・コミュニケーション研究に関する英文レビュー・エッセイも掲載されている。政治力学(political dynamics)における役割から、中央アジア諸国の社会、ガバナンス、国民アイデンティティ、文化表現、eラーニングへの影響まで、オンラインメディアの影響に関する研究を掘り下げている。なお、ロシアと中国の影響を強く受けるこの地域におけるオンラインメディアの変革の可能性について、このエッセイは論じている。

 特集論文は英国圏外から翻訳され、 Eun YuHaeyeop SongJaemin JungYoungju Kimが執筆し、『Korean Journal of Broadcasting』に掲載された「韓国においてオンライン動画配信の規制に対する認識と態度(Perception and Attitude Toward the Regulation of Online Video Streaming (in South Korea))」である。この論文は、韓国におけるオンライン動画ストリーミングの台頭について掘り下げている。オンライン動画ストリーミングの非利用者と利用者を対象とした全国調査から、政策立案者による規制措置の必要性を評価している。注目すべきは、韓国では非ストリーミング利用者は利用者に比べて規制への支持が高いことである。認識れた青少年に与えた影響が規制支持の重要な決定要因であるという第三者効果(the third-person effect)がこの論文では確認された。

 

Path to global knowledge: a review of Chinese scholars on international publishing

グローバルな知への道:国際出版に関する中国人学者のレビュー

Ke Guo ,  Hui Zhou and Peiqin Chen*

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0060

 

要旨

本論文は、中国で最も重要な中国語学術論文データベースであるCNKIから、過去30年間に中国人研究者が発表した国際出版に関する論文634件を抜粋したものである。テーマティック分析の方法を用い、中国人学者の国際出版における傾向、発展、考察について論じている。論文はまず、中国人研究者が取り上げた主なテーマを検証し、国際出版に対する彼らの認識の変遷を明らかにしている。この変遷は、第一段階における初期の認識から、第二、第三段階における課題への巧みな対応と国際出版の質の向上へと徐々に進んでいる。第四段階では、中国人学者は中国の特色を強調している。論文の第2部では、中国人学者が国際出版の分野で熟考してきた6つの課題、すなわち、国際的影響力、文脈上の議論、英語、学術的動機、評価システム、出版コストについて概説している。この6つの課題は、中国人学者が国際的な学術の場に適応し、組み込もうとする努力の中で示した粘り強さと前向きな努力を浮き彫りにするものである。結論として、本稿は中国の国際出版の特徴をまとめ、中国人学者が引き続きグローバルな協力に参加し、グローバルな知の生産により大きく貢献することを提唱している。

 

キーワード

国際出版、グローバルな知、中国人学者

 

 

1. Who navigates the “elite” of communication journals? The participation of BRICS universities in top-ranked publications

コミュニケーションジャーナルの「エリート」は誰か?BRICS諸国の大学におけるトップランクの出版物への参加状況の研究

Naiza Comel, Francisco Paulo Jamil Marques*, Luiz Otávio Prendin Costa , Chirlei Kohls and Maíra Orso

 https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0052

 

要旨

研究目的

 デウェスタナイズメディア(脱西洋化)メディア研究が進む中で、コミュニケーション分野における最も権威ある領域でのグローバルサウス大学のパフォーマンスに関する比較評価がまだ不足している。この背景に対して、本文はBRICS諸国の学者がトップジャーナルに論文を発表することがごく一握りの学術機関に限定されているかどうか、そしてこれらの論文が彼らを国内で主流の学術議論に参加する権威ある「エリート」と位置づける程度を探究している。

 

デザイン/方法論/アプローチ

3つの質問を提起された:1)コミュニケーション分野におけるBRICS諸国の学術的なアウトプットは、選ばれたわずかな「トップレベル」の機関にどの程度集中しているか? 2)研究生産性が最も高い大学からの研究論文は、SJRデータベースに含まれるジャーナルランキング全体でどのように分布しているか? 3BRICS諸国の機関は、研究論文を作成する際にどのような提携を結んでいるか。 SciVal(サイバル)とSJRSCImago Journal Rank)プラットフォームからのデータを使用して、この実証的な研究は2012年から2021年にかけて発表された一連の論文を対象としている。

 

研究結果

 研究結果によれば、南アフリカ、ロシア、およびブラジルの学術的な成果がごくわずかの大学で最も集中していることが明らかになった。最も生産的な大学と最も生産力の低い大学との差異は、学術の革新における野心的な政策の不足に帰因している。中国のパフォーマンスを考慮すると、BRICS諸国の対照が一層顕著になる。中国は西洋の学術コミュニティとの国際的な連携を促進するために、さまざまな戦略を実施している。

 

実践的意義    ・社会的意義 

 「西洋中心主義からの脱却」の要望は、単なる数的代表性の増加を求めるだけでないと考えられている。発展途上地域の知的な景観を描く視点や現象の排除は、知識生産の進展を妨げるものであると見なされる。また、社会科学と人文科学が国内外で資金面で周辺的な位置にあると、グローバルサウスに拠点を置くコミュニケーション研究者が「周縁の周縁」になる。

 

オリジナリティ/価値

この論文は、グローバルサウスの大学の国際的な組み込みと、半周縁的なコミュニティの学術的貢献に影響を与えるダイナミクスを議論するのに役立つ。最後に、SciValおよびSJR指標が、新自由主義的なグローバリゼーションのメカニズムと学術的なアジェンダの標準化をどのくらい強化しているかを検討している。

 

キーワード

学術論文、BRICS、コミュニケーション研究、脱西洋化、グローバルサウス

 

 

2. From Screen to Soft Power:The Rising Appeal of Turkish TV Series in Bangladesh

スクリーンからソフトパワーへバングラデシュにおけるトルコドラマ魅力の高まり

Shudipta Sharma

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0029

 

要旨

研究目的

 本研究は、バングラデシュにおけるトルコ人気ドラマの人気と、そのソフト・パワー・ツールとしての有効性を検証するものである。本研究はこれらのドラマがトルコやその指導層に対するバングラデシュの視聴者の態度や信念の形成になぜ成功したのかを理解することも目的としている。

 

研究方法

 本研究は質的研究で、ナラティブ分析(narrative analysis)というアプローチを採用して現象分析を行う。具体的には、201511月から20223月にかけて、FacebookYoutubeに投稿されたトルコドラマオスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜」(The Magnificent Century)のベンガル語吹き替え版に関連するソーシャルメディアの投稿やコメントを収集し、帰納的アプローチで分析を加えた。

 

研究結果

 本研究では、バングラデシュにおけるトルコドラマの成功は、質の高いローカルドラマの欠如、視聴者のそのムスリムであるアイデンティティとの強固な繋がり、イスラム教の歴史的背景や類似したイスラム文化への描写といったさまざまな要因が絡み合うことに起因していることを発見した。また、ドラマで描かれるトルコとその歴史に対するポジティブなイメージは、トルコとバングラデシュの間に文化的近接性を生み出し、同国におけるトルコドラマの人気に貢献していることが分かった。

 

研究意義

 本研究は、ドラマはトルコがバングラデシュにおける影響力を高めるためのソフト・パワー・ツールとして機能しており、トルコとその歴史に対するポジティブなイメージを宣伝することで、それらのドラマはバングラデシュ視聴者のトルコとその指導層に対する態度や信念を形成することに成功していることを示唆している。

 

研究価値

 本研究は、トルコドラマのソフト・パワー・ツールとしての有効性を強調し、バングラデシュにおけるトルコドラマの人気要因や、それらがイスラム世界におけるトルコの影響力を高めるポテンシャルに関する手がかりを提供している

 

キーワード

 トルコ, テレビシリーズ, オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜, スルタン・スレイマン, ソフトパワー, 文化的近接性, バングラデシュ

 

 

3. Hashtags and heritage: the use of #italianamerican on Instagram

ハッシュタグと遺産:インスタグラムにおける#イタリア系アメリカ人(italianamerican)の使用

Stephanie Longo and Andrea Towers Scott

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0028

 

要旨

目的

 フレーム理論とCollierの文化的アイデンティティ理論を用い、本稿ではインスタグラムにおける#イタリア系アメリカ人(italianamerican)のハッシュタグの使用を考察することを目的とする。本稿ではまず、イタリア系アメリカ人のみが文化的アイデンティティを示すためにこのハッシュタグを使用しているかどうかを明らかにし、そして、投稿で#イタリア系アメリカ人を使用することのメッセージ価 (message valence) が、イタリア系アメリカ人の文化に関するユーザーの個人的意見を反映しているかどうかを検証する。最後に、#イタリア系アメリカ人の投稿者の民族性とその投稿のメッセージ価との間に関連性があるかどうかを調査する。本稿は、ハッシュタグ現象に参加するヨーロッパ系のアメリカ人がイタリア系アメリカ人だけであると論じるのではなく、むしろ、一種の民族集団がデジタル・ソーシャルメディアの利用により、どのように自らを定義しようと試みているかを検証することを目的としている。

 

研究デザイン・研究方法

 この単純な探索的研究では、2022111日にインスタグラムでハッシュタグ#italianamericanを使用した最新の投稿が50件調査された。これらの投稿の視覚的内容は、2人の独立したコーダーによって分析された。

 

研究結果

 本研究は、民族と文化的親近感の関係を掘り下げている。研究の結果、メッセージ価は民族と関連がないことが示される。それは、ある文化に憧れ、尊敬し、その文化について肯定的なメッセージをソーシャルメディアに投稿することは、たとえそれが自分の出身国の文化でなくても、誰にでもできるからである。そして、本研究で選ばれた投稿は、特定の民族集団のメンバーは、出身文化により詳しい傾向があることが証明される。

 

意義

 この研究は、イタリア系アメリカ人が、自国の伝統を他人に紹介し、自国の文化を祝うためにソーシャルメディアを利用していることを示している。

 

価値

 本研究で用いたアプローチは、他の欧米系民族集団とソーシャルメディア利用(アイルランド系アメリカ人、ポーランド系アメリカ人、ドイツ系アメリカ人など)にも適用することが可能である。

 

 

4. Examining visual impact: predicting popularity and assessing social media visual strategies for NGOs

ソーシャルメディアでNGOビジュアル投稿の人気予測と戦略評価

Elina Koutromanou, Catherine Sotirakou, Constantinos Mourlas

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0025

 

研究目的

 この研究は、NGOのソーシャルメディアに投稿されたビジュアルマテリアルの役割を分析し、含まれるビジュアルマテリアルの特徴に基づいて投稿の人気度を予測することを目的としている。

 

デザイン・方法論・アプローチ

 実証的研究環境として、フェイスブック(Facebook)とインスタグラム(Instagram)という2つのソーシャルメディアプラットフォームを選択した。具体的には、2020年から2021年の間に12の子ども関連NGOに投稿されたすべてのビジュアル(合計4,144件)を収集し、その後、視覚認識と人工知能ツールを使用して自動特徴づけを行った。また、機械学習アルゴリズムを採用し、投稿に含まれるビジュアルのみに基づいて投稿の人気を予測するとともに、投稿の人気の予測因子となる最も重要な特徴を判明した。

 

研究結果

 サポートベクトル分類器は、Facebook0.62Instagram0.81の予測精度を示し、最高のパフォーマンスを示した。予測モデルでは、特徴重要度メトリクスを使用され、人の存在や幸福と平穏な感情のような特徴が予測に重要であることを発見した。

 

実践的意義

 企業や組織は、コミュニケーション戦略の大部分をソーシャルメディアを通じて行っている。すべての広告主が最も効率的な方法で資金を使用したいと考えていると仮定すると、投稿のパフォーマンスを予測する能力は重要なツールとなると考えている。

 

社会的意義

 この予測方法は非営利セクターに利用でき、どのようなビジュアル素材がよりよいのかを知ることで、より効果的にミッションを宣伝し、人々の認知度を高め、資金を集め、コミュニケーション戦略の費用を節約することができる。

 

オリジナリティ

 本論文はソーシャルメディア上の人気予測に関する研究であり、予測を行うためにビジュアルとその特徴のみに焦点を当て、インスタグラムの場合に高い精度を達成したことを示した。また、ビジュアルの特徴と人気度予測における重要性に関する重要な情報も提供している。

 

キーワード

 ソーシャルメディア、人気予測、機械学習、NGO、ビジュアルコンテンツ分析、ソーシャルメディア参加度

 

 

5. Emerging Perspectives and Contemporary Debates: Assessing the Landscape of Online Media Communication Research in Central Asia

新しい視点と現代の論争:中央アジアにおけるオンラインメディアコミュニケーション研究の風景の評価

Rashad Mammadov

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0049

 

要旨

 このレビューエッセイは、中央アジアの文脈におけるオンラインメディアの多機能な役割を徹底的に検証している。このエッセイは全11セクションから成っている。本稿は、オンラインメディアの影響の多様な側面を調査し、その政治的なダイナミクスから社会、ガバナンス、国家アイデンティティ、文化的表現、電子学習への影響まで幅広くその影響について研究している。再発するパターンの特定、進行中の論争の焦点化、既存の研究における空白明らかにすることで、本稿はさらなる研究を促進することを目指している。学者、政策立案者、そして中央アジアにおけるオンラインメディアの変革的な可能性に興味を持つ関係者にとって不可欠な資源として、このレビューは地域内でのオンラインメディアの影響に固有の複雑さとダイナミックを強調し、この急速に進化する研究分野に対するより深い理解を促進した。

 

6. Perception and Attitude toward the Regulation of Online Video StreamingA Comparison between Users and Non-users

オンラインストリーミングメディアの規制に対する認識と態度: ユーザーと非ユーザーの

Eun Yu , Haeyeop Song, Jaemin Jung, Youngju Kim

https://doi.org/10.1515/omgc-2023-0059

 

要旨

ライブストリーミングの制作と消費が増加するにつれて、ライブストリーミングが社会的な問題を引き起こすのではないかという懸念が広まっている。本稿では、韓国のユーザーの825人と非ユーザーの335人を対象に調査を行い、現在のライブストリーミングの状況に対する人々の認識を検討した。結果から見れば、回答者はライブストリーミングが自分自身よりも青少年に与える影響が大きいと考えている。この結果もこの前の第三者効果に関する研究を裏付けられる。また、回答者は現在の自主規制システムが正常に機能していないため、ライブストリーミングに対する管理が必要となると考えている。特に非ユーザーはユーザーよりも規制を支持している。認識バイアス、つまり自分自身と青少年への影響に対する認識上での違いは、規制ニーズの最も効果的な予測因子である。ユーザーと非ユーザーの間にライブストリーミングに対する認識のギャップがあるため、本研究は将来の規制の方向性を定める際に、政策立案者が認識バイアスを超え、ライブストリーミングの実態を検討すべきであると提言する。

 

キーワードライブストリーミングメディア、政府の監督機能、自己規制システム、第三者効果